人事考課のルール
人事考課は、部下の職務上の行動そのものをいかに先入観なしで見ることができるかがカギになりますが、そのために、人事考課には一定のルールがあります。
1.人事考課の対象となる行動とは
人事考課の対象となるのは、まず、考課対象期間内の行動や結果であり、考課期間外の行動などを評
価してはいけません。必ずその期間の終了をもって清算します。清算しませんと、部下は努力すること
をあきらめます。部下は過去の失敗や過ちが清算されることによって努力する気を起こすものです。
次にその行動や結果が、職務遂行上のものであるかどうかが問題となります。
・ 休日に開催された会社主催のレクレーションに出席しなかった。
・ 給料日の翌日に、飲み屋から督促の電話があった。
・ 飲み屋であばれて、けんかをした。
これらの行動は職務遂行上の行動と直接的に関係ないものなので対象外となります。しかし、これら
の行動が職務と直接的には関係なくとも、会社や同僚に対して職務遂行上に悪い影響を与えるものや、
逆に良い影響を与えるようなものであれば、その企業のルールで評価の対象として取り扱うこともあり
ます。
2.その行動をどの考課要素で評価するか
人事考課で多く発生するエラーの一つであるハロー効果を招かないために、一つの行動からは、一つ
の考課要素についてしか評価してはならないというルールです。
例えば、ある人物が進んで残業を申し出たとします。これはどの考課要素で評価したらよいでしょう
か。
この一つの行動をもって積極性−A(優れる)、協調性−A、責任性−Aなどと評価するのは誤りです。
この場合は、その残業の理由がどこにあるのかに注意します。例えば同僚の仕事が約束の期限までに片
付きそうになく、そのフォローのための残業であれば通常は協調性で評価します。また逆に自分に与え
られた仕事を遂行するための残業であれば、通常は責任性で評価するのが正しいでしょう。
これを前述のようにあれもA、これもAという評価をしてしまうと、その評価は実際以上に高い評価
になってしまうので、注意する必要があります。
しかし、この基本的なルールにも例外があります。つまり、その同一グループの中から二つの考課要
素について評価してはいけませんが、成績考課と情意考課など異なるグループであれば評価してもよい
というルールであります。
考課者訓練は、やればやっただけ考課者の力が上がります。そのため考課者訓練は少なくとも毎年一
回、できるならばその考課対象期間直前ごとに実施したいものです。